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2023/03/17 レトロなアイス食べながらデフレについて考えました。

nakayosi

昨日近所のレトロ自販機コーナーに行ったんです。

あのそばうどんの自販機があるとこです。

そこにアイスの自販機もありました。

子供の時によく食べた3色トリノっていうアイスがあったんです。

80年代後半は30円で買えました。

今は100円します。

復刻した際に原材料がちょっとゴージャスになったからでしょうか?

いや、そういうことではないと思います。

そういえば蒲焼さん太郎やうまい棒も値上がりしました。

蒲焼さんはだいぶ前から中身が小さくなっていました。

昔の大きさのおよそ3分の2ぐらいになってしまったでしょうか。

昔のは袋の端っこまで中身が入っていたのを覚えています。

そしてもっと柔らかく弾力がありました。

昨年2月からのウクライナ危機によるインフレで物価が上昇していますがそれまで30年間デフレが続いていたはずですよね?

物価が上がるインフレに対してデフレっていうのは物価が下がることです。

単純化して言うと10円の蒲焼さんやうまい棒が5円とかで変えるようになるような状態です。

しかしそんな状況になったことは1度もありませんでした。

日本はバブル崩壊以降30年間物価が下がり続け、お金の価値は上がり続けてきました。

30年間デフレが続いていたのになんで値上げしたりサイズを小さくしたりしなければならなかったのでしょうか?

輸入物価が上がってきたからだけでしょうか?

それだけでは説明が付かないんじゃないかと常々思っていました。

そして自販機コーナーで沙羅曼蛇やってた時にはっと閃きました。

子供が蒲焼さんを買わないぐらいの不況がずっと続いてきたんだ!と。

デフレが続くとお父さんの給料は上がりません。

物価が上がらないんだから給料とか増やす必要ないよねって企業側は考えます。

給料が上がらないと子供にあんまりお小遣いあげられません。

給料が上がらないのでみんなあんまりお金を使わないようになります。

貯金するようになります。

世の中に出回るお金が減ります。

モノが売れなくなります。

企業が儲からなくなります。

お父さんの給料変わらずっていうか実質減ります。

会社としてはなんとかして利益を出さなければやっていけませんからいろいろと削ります。

そうすると以前と同じ品質のものが以前と同じ値段で買えなくなるわけです。

お金って経済にとっての血液のようなもんですから経済が停滞して動脈硬化のような状態に陥りました。

蒲焼さん作ってる株式会社菓道とかのお菓子メーカーも例外ではありません。

不況下で同じクオリティの製品を作り続けるためにはコストをカットするしかありません。

サイズを小さくしたり値上げしたりするのは苦渋の決断だったでしょう。

でもそうしないと人件費払えないし会社を存続できません。

結局、日本経済はハイパーデフレ状態になり多くの会社が同じものを同じ価格で売り続けるのが難しいくらいの不況がずっと続きました。

それを打破しようとしたのが2013年に始まったアベノミクスです。

三本の矢のうちの1本である大胆な金融政策というのは今でも続いています。

具体的な金融緩和のやり方は日銀が国債のほとんどを買ってしまうという方法です。

市中銀行が持つ国債を買い上げてお金をたくさん供給したんです。

それを消費者物価の前年比上昇率2%を安定的に達成するまで続けようというのが一本目の矢です。

ウクライナ危機により物価が上昇してきたのでそろそろ日銀は出口戦略を探っています。

もしアベノミクスが無かったなら急激なインフレの影響に襲われ深刻なスタグフレーションに陥ったことでしょう。

マスコミは相変わらずインフレの不安ばかり煽っていますがインフレにはプラスの側面もあります。

それは給料がこれから上がっていくということです。

これは明るい兆しです。

今年の春闘のニュースをご存じでしょうか。

春闘の賃上げは30年ぶり高水準へ、大手けん引で中小への波及に注目 Bloomberg

賃上げとかベアのニュースを検索してみるといいです。

大企業が続々と賃上げに応じています。

賃上げ幅過去最大という企業もあります。

先ずは大企業が賃上げし、その波はじわじわと川下の中小企業とかにも伝わっていきます。

日本全国津津浦浦まで行き渡るにはまだ時間がかかるでしょうが。

結局のところ健全な経済成長とはどんなものかというと、物の価値とお金の価値が両方ともじわじわ上がり続けるということに尽きます。

第2次大戦後の日本の高度経済成長のように。

ただ、急激に景気が良くなるとバブルになっちゃいますからそうならないようにするのが中央銀行の役目です。

日銀が行う金融緩和とか金融引き締めとかって高校で習いますよね。

あれってとても大切な事なんです。

でも生活で使わないからみんな忘れちゃいますよね。

そういう感覚が身についているのは株やってる人ぐらいでしょうね。

余談ですが団塊世代ど真ん中で教職員だったうちの母は初任給4万円だったって言ってました。

そこから日本はだいぶ成長しましたね。

バブル崩壊後の30年間の足ぶみ期間は長かったですがこれからまた成長の時代に入るので日本はダイジョブです。

他の国はこれからメチャメチャ大変でしょうが日本だけは大丈夫です。

軍事費をGDP比5%にすれば済むことです。

それではまた。